はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、所属しているメンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは講師をつとめる ”ゆらり” さんの連載コラムです。
こんにちは! Webライターラボの講師をつとめるゆらりです。最初に簡単に自己紹介をします。
- 会社員時代に心を病んで2020年に独立したフリーランス
- SEO記事、インタビュー記事、Kindle制作、ブックライティングと幅広い仕事の経験あり
- 2024年11月に著書『ゆるゆる稼げる Webライティングのお仕事 はじめかたBOOK』を出版
今回のテーマは「AIに負けないライターになるためには提案力を磨こう」です。
生成AIのアウトプットはどんどん精度が高くなっていて、人間が手を動かさなくてもそこそこクオリティの高い記事を書けるようになっています。
そんなときに、ライターが生き残るために必要なのは「提案力」だと思います。新しいコンテンツの制作や、クライアントを楽にする提案をすれば、自分が介在する価値が生まれるからです。
提案をすればクライアントの印象に残りやすくなりますし、その内容がよければ相手に貢献できるでしょう。今回の記事では、私の体験談をまじえて提案のコツや例をお話します。
提案しやすい2つの例
誰でも提案しやすいのは以下の2つです。
1.新規コンテンツの提案
2.クライアントを楽にする提案
それぞれ解説します。
1.新規コンテンツの提案
ひとつ目は新規コンテンツの提案です。たとえば、SEOメディアやYouTubeで集客している企業に対して、メルマガ運用を提案するイメージです。
ただ、新規コンテンツならなんでもいいわけではありません。コツは「特徴が異なるコンテンツを提案すること」です。
たとえば、私は以前、SEOメディアを運営している企業に対して、Kindle制作の提案をしました。SEOメディアは一般公開されているので誰でも読めますが、Kindleは購入した人しか読めません。そのため、一般の人よりも「その企業に興味がある人」が読むことになります。
そのような限定公開のコンテンツをつくれば、濃いファンをつくることができ、売上が伸びやすくなるという狙いがありました。
今は動画、テキスト、音声などさまざまなWebコンテンツがあり、そのすべてを展開している企業はそう多くありません。みなさんが取引しているクライアントも、まだ展開していないコンテンツがあるはずです。提案できそうなアイデアがあれば、どんどん伝えてみることをおすすめします。
「提案できることが見つからない」という人は、マーケティングの知識を学ぶといいと思います。無料教材 “WritingBeginPlus” ではWebマーケティングの超基礎講座がありますので、よかったらチェックしてみてください!
2.クライアントを楽にする提案
2つ目はクライアントを楽にする提案です。たとえば、クライアントがおこなっている入稿業務をライターが巻き取れば、相手の工数を削減できます。
以前私がベンチャー企業とやり取りしていたときに担当していたのは、セミナーを記事にする仕事です。その案件を始めたての頃は、わからないことがあったら都度クライアントに質問して回答をいただいていました。
しかし、不明点があるたびにやり取りするとお互い時間がかかるので、生産性向上のためにレギュレーションをつくりました。記事をつくる手順や、表記統一、Q&Aなどをまとめたシートです。
この提案は非常に喜んでもらえて、その後もレギュレーションとして活用いただいています。
このように、クライアントの工数がかかっていそうな業務を見つけたら、効率化できそうな方法がないか探してみてください。
提案を通りやすくするためにしたいこと
ここまで提案の例を紹介しましたが、ただ闇雲にアイデアを伝えればいいわけではありません。
提案を通りやすくするには、いくつかやっておきたいことがあります。
1.目の前の仕事を丁寧におこなう
2.顔を合わせてコミュニケーションする
それぞれ解説します。
1.目の前の仕事を丁寧におこなう
提案をする前に、まず目の前の仕事を丁寧におこなうことが一番重要です。なぜなら提案はプラスアルファの行為であり、ライターには前提として「頼まれたことをきちんと終わらせること」が求められるからです。
たとえば、SEO記事を月10本書くよう依頼をもらっているのに、そのすべてを書かずに「次はインタビューをやりませんか?」とクライアントに提案しても、受け入れられないでしょう。
まずは納期を守ることが大事です。そして記事のクオリティに満足してもらって、はじめて提案できる段階に入ります。
最優先は、今目の前にある仕事を丁寧におこなうこと。そのうえで提案しましょう。これがライターが付加価値を出すための鉄則です。
2.顔を合わせてコミュニケーションする
次に、顔を合わせてコミュニケーションすることも大切です。仕事は人間同士のやりとりなので、まったく話したことのない相手の提案は、受け入れるか迷うものです。でも何度も話したことのある相手からの提案であれば、前向きに検討する人が多いですよね。
何か提案したいと思ったときにすぐ行動に移せるよう、事前にクライアントとコミュニケーションをとっておきましょう。オンライン会議でもいいので、できれば相手の顔を見て話すことが大切です。
また、クライアントの性格や好みがわかれば、どのような提案がいいかもわかってきます。たとえば効率性重視のクライアントなら、作業を巻き取る提案をおこなうといいでしょう。
一方、売上をあげるというミッションを最優先にしている相手なら、マーケティングを絡めた提案をしたら喜ばれるかもしれません。
顔を合わせてコミュニケーションをすると、相手との信頼関係が築けます。さらに相手の好みがわかるので、刺さりやすい提案も可能になります。
提案力を磨いて重宝されるライターになろう
今の時代、SEO記事を書けるだけのWebライターが生き残るのは難しいでしょう。でも提案ができるようになれば、自分がその事業にかかわる価値が生まれます。
それに、提案はそこまで難しいものではありません。今回紹介したように「相手を楽にできそうなこと」「今持っていないコンテンツを提案すること」など、シンプルな法則があります。これらに当てはまるクライアントがいたら、積極的に話してみてください。
ただし提案する前に、今もらっている仕事をしっかりとこなすことと、コミュニケーションをとること。この二つも忘れずにおこないましょう。
求められる仕事をこなして、プラスアルファの提案ができれば、生成AIの使用が盛んになったとしても生き残れる確率は上がります。
さいごに
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筆者:ゆらり(@yurarigurashi)
監修:中村昌弘(@frelance_naka)