医療ライターの強みを活かす営業術|地域に根差した活動とホームページを使って仕事を獲得!
- 医療ライターはどのようにステップアップしていけばいい?
- 医療ライターの強みを活かす方法は?
- 医療ライターにおすすめの営業方法は?
医療系や歯科系、獣医系など専門性を活かせる医療ライターは、需要の高い仕事と言われています。ただ、資格を持っていてもステップアップするイメージができない方もいるでしょう。
そこで今回は、医療ライターの ” 石原 あゆさん” にインタビューをしました。石原さんはホームページやオウンドメディア制作、コラム記事執筆、監修と、幅広く医療系のライティングの仕事をされています。
医療従事者の資格を持っているライターの方は、石原さんのお話からヒントを見つけてみてください。
目次
ホームページとSNSを使い分けて、医療ジャンルのさまざまな仕事を受注
ゆらり
石原さん、よろしくお願いいたします。最初に自己紹介をお願いできますか?
医療ライターの石原あゆです。現在は山形県に住んでいて、6歳の子どもを育てるシングルマザーです。
もともと看護師、保健師として約10年間現場で働いた経験があります。
出産を機に退職して2019年からアフィリエイトブログを始め、その後Webライターになり、まもなく4年目になるところです。
もともと看護師、保健師として約10年間現場で働いた経験があります。
出産を機に退職して2019年からアフィリエイトブログを始め、その後Webライターになり、まもなく4年目になるところです。
石原さん
最近の仕事内容は以下の通りです。
- ホームページ制作
- オウンドメディア制作
- 疾病や病気のコラム執筆
- 記事の監修
- 自治体の広報紙制作
医療ジャンルにかかわる業務を幅広く請け負っています。
石原さん
ゆらり
ホームページ制作やオウンドメディアの制作とはどんな仕事でしょうか?
これから開院される、または現在開院している医院やクリニックのホームページ制作を請け負っています。
たとえば、訪問看護ステーションやインプラント専門医院のホームページ制作に携わりました。
たとえば、訪問看護ステーションやインプラント専門医院のホームページ制作に携わりました。
石原さん
ゆらり
記事の執筆に限らず、幅広く仕事を受注するポイントを教えていただけますか?
案件を獲得するために力を入れているのは、仕事用ホームページの運用と、SNSアカウントを長く動かすことです。また、知り合いから紹介されることが多いので、チャンスを逃さないために人とのつながりも大切にしています。
石原さん
ゆらり
それぞれお伺いしてもいいでしょうか。石原さんは仕事用のホームページを作りこまれていますよね。
参考:石原あゆさんのホームページ
最初は簡易的なポートフォリオサイトを作っていたのですが、仕事の依頼はなかなか来ませんでした。
どんな仕事をしているか分かりにくいのかな? と思い、ちゃんとホームページを作って作業内容を明記したほうが自分をアピールできると考えて作り直したんです。
どんな仕事をしているか分かりにくいのかな? と思い、ちゃんとホームページを作って作業内容を明記したほうが自分をアピールできると考えて作り直したんです。
石原さん
ホームページでは、毎月の稼働や直近のお知らせを公開しています。見てくれた方が問い合わせをしたいときに必要な情報がわかるよう、作業ごとの納期や金額も提示しています。
石原さん
▼毎月の稼働やお知らせのページ
▼納期や金額のページ
ゆらり
会社のホームページみたいですね。問い合わせは増えましたか?
ホームページを作る前はほぼゼロ件だったのですが、月に1~3件ほどの新規相談が入るようになりました。
見積の手順もステップごとに詳しく書いているので、依頼しやすいのかもしれません。問い合わせをくださるのは、主に企業の担当者の方が多いですね。
見積の手順もステップごとに詳しく書いているので、依頼しやすいのかもしれません。問い合わせをくださるのは、主に企業の担当者の方が多いですね。
石原さん
ゆらり
ポートフォリオを持っているライターはたくさんいますが、ここまでホームページを作りこんでいる方は珍しいですね。
もうひとつ挙げていた「仕事受注のためにSNSを長く動かす」という点についても、詳しく教えていただけますか。
もうひとつ挙げていた「仕事受注のためにSNSを長く動かす」という点についても、詳しく教えていただけますか。
最初は色々な人と交流を深める目的でSNSを使っていました。でもライターの仕事を取りたいと思ったときに、「今までとは違う使い方をしなければいけない」と思ったんです。
石原さん
X(旧Twitter)でライター用のアカウントを作ってからは、仕事で心がけていることや、仕事に対する想いなどを中心に投稿しました。
するとフォロワーが1,000人に到達して、DM経由で仕事の依頼をいただくことが増えました。そこからは人間性を出していくのが大事かなと考え、最近は日常の投稿をするよう意識しています。
するとフォロワーが1,000人に到達して、DM経由で仕事の依頼をいただくことが増えました。そこからは人間性を出していくのが大事かなと考え、最近は日常の投稿をするよう意識しています。
石原さん
ゆらり
日常の投稿とは、具体的にどんなことでしょうか?
たとえば、山形に住んでいないとわからないような投稿です。
住んでいる地域をアピールしてから、地元の会社や近くに住んでいる同業の方から仕事をいただく機会が増えました。Xの運用がうまく仕事につながっていると感じています。
住んでいる地域をアピールしてから、地元の会社や近くに住んでいる同業の方から仕事をいただく機会が増えました。Xの運用がうまく仕事につながっていると感じています。
石原さん
ゆらり
住んでいる地域の名前を入れたら仕事が増えたんですね。
そうですね。特に地方はWeb関係の仕事ができる人が少ないので、Webライターは貴重な存在だと思われやすいようです。医療ジャンルに特化すればもっと希少性が高まると思います。
石原さん
ゆらり
ホームページに加えてXも仕事の窓口として役に立っているんですね。
そうですね。ホームページ経由の問い合わせとX経由の問い合わせを比べると、クライアントの系統が少し違います。
たとえばホームページ経由で連絡をくださるのは、主にWeb制作会社やメディアを運営している企業の担当者さん。
X経由では同じ地域に住んでいる方からの依頼が多いですね。山形のライティング会社や、隣県のWebマーケティング会社からの依頼などがあります。
たとえばホームページ経由で連絡をくださるのは、主にWeb制作会社やメディアを運営している企業の担当者さん。
X経由では同じ地域に住んでいる方からの依頼が多いですね。山形のライティング会社や、隣県のWebマーケティング会社からの依頼などがあります。
石原さん
ゆらり
ホームページとXでクライアントの系統が違うのはなぜでしょうか?
発信軸を分けているからだと思います。ホームページでは「医療ライターの実績」を全面に出している一方、Xでは地元の山形県のことを多めに投稿しているんです。
どちらもうまく活用すると幅広い仕事のご依頼をいただけるので、それぞれ見てくれる層を考えて使い分けるのがいいと思います。
どちらもうまく活用すると幅広い仕事のご依頼をいただけるので、それぞれ見てくれる層を考えて使い分けるのがいいと思います。
石原さん
医療ライターの強みを活かすのなら、開業医に営業するのがおすすめ
ゆらり
医療ライターはどのようにステップアップすればいいでしょうか?
ライターのスキルを高めることや、種をまき続けるのは他のジャンルと同様に大切です。
そのうえで医療ライターの強みを活かすのなら、開業医の先生に直接営業するのがおすすめです。たとえば、私は看護師をしていたときに知り合ったドクターに営業して、仕事をいただいた経験があります。
そのうえで医療ライターの強みを活かすのなら、開業医の先生に直接営業するのがおすすめです。たとえば、私は看護師をしていたときに知り合ったドクターに営業して、仕事をいただいた経験があります。
石原さん
ゆらり
先生に直接営業されるんですね! 効果がありそうです。
開業医の中には、忙しくて病院のホームページを作れていない方がいます。
ホームページがあっても更新がストップしている、コラムがない、その病院ならではの特徴がない……といったケースもあります。
実際に住んでいる地域の病院のホームぺージを検索すると、色々な改善点がわかって面白いですよ。
ホームページがあっても更新がストップしている、コラムがない、その病院ならではの特徴がない……といったケースもあります。
実際に住んでいる地域の病院のホームぺージを検索すると、色々な改善点がわかって面白いですよ。
石原さん
ゆらり
提案できそうな病院を見つけたらどのように営業されるのですか?
まずはホームページを見て先生を調べます。そこから、身近なところにツテがないか探すようにしています。
病院の先生方は大抵つながっているので、面識がなくても知り合いの知り合いだった、ということはよくあるんです。
病院の先生方は大抵つながっているので、面識がなくても知り合いの知り合いだった、ということはよくあるんです。
石原さん
実際に人づてでオファーをすると、案外話を聞いてくれる方が多いですね。
直接営業するのは難易度が高いと感じる人もいるかもしれませんが、こういう方法を知っておくと、どこかで役に立つと思います。
直接営業するのは難易度が高いと感じる人もいるかもしれませんが、こういう方法を知っておくと、どこかで役に立つと思います。
石原さん
ゆらり
地域に根差した医療ライターとして活動すると、ステップアップのスピードが上がりそうですね。
クラウドソーシングを活用したり、メディアに直接メールしたりするのも、もちろんいい営業方法だと思います。ただ、それは他の分野でもできるのでもったいないと感じるんですよね。
医療従事者として地域で築いた人脈を使えば、もっと仕事が取れるはず。それが医療ライターならではの強みであり、面白いところだと思っています。
医療従事者として地域で築いた人脈を使えば、もっと仕事が取れるはず。それが医療ライターならではの強みであり、面白いところだと思っています。
石原さん
ゆらり
最初からオフラインで営業するのはハードルが高いかも……という場合はどうしたらいいでしょうか?
複数のサイトを使うのがいいと思います。私は今まで、クラウドソーシングを含めて約15個のクラウドソーシングに登録しました。
その中でも特にいい出会いがあったのは、ココナラ、ママワークス、ライターステーション、ミライトマッチの4つです。それぞれで知り合ったクライアントさんと、1~2年以上お世話になっています。
その中でも特にいい出会いがあったのは、ココナラ、ママワークス、ライターステーション、ミライトマッチの4つです。それぞれで知り合ったクライアントさんと、1~2年以上お世話になっています。
石原さん
ゆらり
15個はすごいですね。医療ライターにはどれがおすすめでしょうか?
強いて言うなら、ココナラには開業医の先生が意外と多いのでおすすめです。うまくマッチングできれば一気に20記事で何十万円、という依頼をいただけて、最高位のプラチナランクにもなれます。
ただ、ココナラに限らず色々なサイトを見て、自分が実績を作りやすい場所から始めるのが一番いいと思います。
ただ、ココナラに限らず色々なサイトを見て、自分が実績を作りやすい場所から始めるのが一番いいと思います。
石原さん
クライアントと信頼を築くヒントは、記事を書きっぱなしにしないこと
ゆらり
どんなときに仕事のやりがいを感じますか?
やりがいを感じることは常日頃あります。
たとえば、付き合いが長いクライアントさんから「石原さんのためにこの仕事を取ってきました!」と言っていただけたのは、とても嬉しかったです。
たとえば、付き合いが長いクライアントさんから「石原さんのためにこの仕事を取ってきました!」と言っていただけたのは、とても嬉しかったです。
石原さん
また、正社員や業務委託など雇用形態に関係なく、チームの一員として接してくださることも仕事のモチベーションにつながっています。
クライアントさんとミーティングの場で私生活の話をすることや、オンライン飲み会をすることもよくあるんです。
仕事のトラブルがあっても「みんなで協力して乗り越えましょう!」と代表の方が言ってくれて、本当に一緒に仕事できてよかったと思えています。
クライアントさんとミーティングの場で私生活の話をすることや、オンライン飲み会をすることもよくあるんです。
仕事のトラブルがあっても「みんなで協力して乗り越えましょう!」と代表の方が言ってくれて、本当に一緒に仕事できてよかったと思えています。
石原さん
ゆらり
相手と信頼関係を築くために心がけていることはありますか?
大前提として、基本的なライティングスキルやビジネスマナーを身につけること。そのうえで、記事を納品したら、どのくらい集客や売り上げに貢献できたのかをヒアリングしています。
とあるクリニックでは「1年で集客が45倍になった。もう一つは半年で180倍になった。理事長が喜んでいる」とお伺いしました。
とあるクリニックでは「1年で集客が45倍になった。もう一つは半年で180倍になった。理事長が喜んでいる」とお伺いしました。
石原さん
ゆらり
180倍はすごい数字ですね!
もともとサイトのドメインパワーが高かったのが大きな要因ですが、少しでも数字に貢献できて嬉しかったです。
記事を「書きっぱなし」にするのではなくて、効果をヒアリングすると、自分の貢献度がわかります。それに加えて、真面目に取り組む気持ちが相手に伝わると思います。
記事を「書きっぱなし」にするのではなくて、効果をヒアリングすると、自分の貢献度がわかります。それに加えて、真面目に取り組む気持ちが相手に伝わると思います。
石原さん
毎日多忙なシングルマザー。夜型から朝型に切り替えたら効率が大幅にアップ!
ゆらり
お子さんを育てながら仕事する「時間管理のコツ」があれば教えていただけますか。
夜型から朝型に切り替えたのが、大幅な効率アップになりました。
以前は「子どもが起きている間は仕事ができないから、夜に作業すればいいや」と思っていました。
以前は「子どもが起きている間は仕事ができないから、夜に作業すればいいや」と思っていました。
石原さん
でも、子どもが寝たあとに深夜3時まで作業して朝6時に起きる……という生活を繰り返したら、体調を崩してしまったんです。
日中はとにかく眠くて、子どもが幼稚園に行っている間に仕事をしたいのに集中できない……という状態でした。
日中はとにかく眠くて、子どもが幼稚園に行っている間に仕事をしたいのに集中できない……という状態でした。
石原さん
ゆらり
3時間しか寝ていなかったんですね。それは大変でしたね……。
幼稚園児の子どもと2人暮らしで、季節ごとの長期休みと幼稚園の平日休みがあるので、毎日のように「24時間じゃ足りない!」と思っています(笑)
石原さん
でも朝型の生活に切り替えたら調子がよくなり、常にスッキリした頭で仕事が始められるようになりました。
夜型だったときは、寝かしつけが終わっても仕事のスイッチが入るまでに時間がかかっていたので、本当に効率が悪かったですね。
夜型だったときは、寝かしつけが終わっても仕事のスイッチが入るまでに時間がかかっていたので、本当に効率が悪かったですね。
石原さん
ゆらり
今は睡眠もしっかり取れるようになりましたか?
はい。今は6~7時間の睡眠を確保をするのを最優先にして、その他のタイムスケジュールを組んでいます。やはり規則正しい生活を送ることが大切ですね。
石原さん
医療ライターは貴重! 強みを押し出して素敵な出会いを見つけよう
ゆらり
今後の展望を教えていただけますか?
ライターとして現役で仕事をしながらビジネスを展開したいと思っています。
現在、協業でSNSマーケティングに関わるプロモーション事業をスタートさせようとしているところです。マーケティングの勉強がまだ足りないので、本を読んだりメンターにコンサルをお願いしたりしながら、スキルアップの時間を取っています。
その他にもやりたいことは色々あるのですが、医療の資格を活かすことは常に意識したいですね。
現在、協業でSNSマーケティングに関わるプロモーション事業をスタートさせようとしているところです。マーケティングの勉強がまだ足りないので、本を読んだりメンターにコンサルをお願いしたりしながら、スキルアップの時間を取っています。
その他にもやりたいことは色々あるのですが、医療の資格を活かすことは常に意識したいですね。
石原さん
ゆらり
医療の資格があればさまざまな分野で強みを活かせそうですね。
多くのクライアントさんと話をする中で「医療系の資格をもつライターの貴重さ」を実感しています。
「医療ライターが見つからない」という話をよく聞くのですが、オンラインコミュニティに入っている私の周りには、結構たくさんいるんですよね。
「医療ライターが見つからない」という話をよく聞くのですが、オンラインコミュニティに入っている私の周りには、結構たくさんいるんですよね。
石原さん
だから医療ライターの方には「もっと自分の強みを押し出していいんだよ」とお伝えしたいです。
今回お話したように、ライターの力を必要としている人はたくさんいます。自分自身がめげずに行動を続ければ、素敵なクライアントにも出会えると思います。
今回お話したように、ライターの力を必要としている人はたくさんいます。自分自身がめげずに行動を続ければ、素敵なクライアントにも出会えると思います。
石原さん
私もまだ道半ばですが、現状のままで良いと思わずに、どんどん進んでいきたいと思っています。もし医療ライターの仕事のことで悩みがある方がいれば、お気軽にご相談ください。
石原さん
ゆらり
あゆさん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
ありがとうございました。
石原さん
◆さいごに
ライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」は、今回お話を伺った ”石原あゆさん” をはじめ、たくさんのライターが集まる学びの場になっています。
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