はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、メンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは“ゆらり” さんの連載コラムです。
取材前にチェックリストをつくろう
こんにちは! Webライターラボに所属しているゆらりです。最初に簡単に自己紹介をします。
- 会社員時代に心を病んで2020年に独立したフリーランス
- SEO記事、インタビュー記事、Kindle制作、ブックライティングと幅広い仕事の経験あり
- 2024年11月に著書『ゆるゆる稼げる Webライティングのお仕事 はじめかたBOOK』を出版
今回のテーマは「お店取材で失敗しないためのチェックリスト」です。
取材をはじめたばかりだと、予想外のトラブルが起こったり、緊張してうまく情報を聞けなかったりすることがあります。
そんなときに作っておきたいのがチェックリストです。持ち物や最低限聞きたい情報をリストにまとめれば失敗を防げます。
今回は私がいつも使っているチェックリストの中身を公開します。以下の公式LINEからPDFファイルをダウンロードできるので、お店取材に行く人はぜひご活用ください。
「店舗取材」と送っていただければ特典をお送りします!
※本リストはお店や施設の取材用です。人物インタビューや事例紹介などは内容が異なると思いますのでご注意ください。
家を出る前にチェック! 取材の持ち物
※持ち物一式の画像※
持ち物はこちらです。
- 名刺
- ペン
- バインダー
- チェックリスト
- レコーダー
- スマートフォン
これらをチェックリストの冒頭に書き、取材に出かける前に一式入っているかチェックします。それぞれ持っていく理由を解説します。
名刺
最初に挨拶するときに渡すため。何かあった時に相手に連絡先を教えておく目的もあります。現地に着いたらすぐに出せるよう、洋服のポケットや鞄のすぐ取り出せる場所に入れておきます。
ノート
取材中にメモをとるため。ただ、チェックリストに直接書き込むことが多いのであまり使わず、保険のような意味合いで持っていきます。サイズはお好みでいいと思いますが、私はB5サイズのノートを使っています。
ペン
メモを取るため。ボールペンのみだとインク切れすることがあるので、鉛筆も持っていきます。
バインダー
チェックリストやノートを挟むため。私は100均で買ったA4のバインダーをつかっています。
チェックリスト
準備段階ではCanvaのデータに情報を書き込み、コンビニで印刷してからバインダーに挟んだ状態で取材先に行きます。
私は家にプリンターがないので、ネットワークプリントという無料のデータ転送サービスを使っています。
レコーダー
取材内容を録音するため。お店取材では立って話を聞くことが多いので、すぐ取り出せるようにしておきます。
私は、以前はiPhoneのボイスレコーダーを使っていたのですが、今はPLAUD NOTE AIというレコーダーを使っています。
スマートフォン
撮影のため。私は一眼レフのような高品質のカメラは持っておらず、iPhone13で撮影しています。
事前にリサーチしたいお店の基本情報
お店の基本情報はこちらです。
- 店名
- 住所
- 営業時間
- 電話番号
- 定休日
- アクセス
- 公式HP
- SNSアカウント
これらは事前に調べておき、現地で直接確認したいことをチェックリストに書いておきます。
特に営業時間や定休日はネットの情報が誤っているケースもあるので、取材時に直接確認したほうが無難です。
撮影もれは厳禁! 現地で撮影する写真
現地で撮影したいこともあらかじめピックアップします。
- 駅からの道のりで目印になるもの
- お店の外観
- 駐車場(ある場合は何台かもチェック)
- お店の内観
- メニュー
- 席数(飲食店の場合)
- メイン商品のアップと引き
- 箸上げ(食事の場合)
- お店の人の笑顔(NGの場合は撮らない)
- お店のこだわりポイント
駅からの道のりで目印になるもの
交差点や近くにある看板など、アクセスするときの目印を撮影します。
お店の外観
お店の外観全体がうつるよう撮影します。
駐車場
駐車場がある場合であれば、停められる台数を確認しておきます。お店の前にあるのか、隣の敷地なのかなど場所もメモしましょう。
お店の内観
雰囲気が伝わるよう、お店の内観を違う角度から何枚か撮影します。
メニュー
メニュー表を撮影します。複数ページにわたる場合は、人気商品があるページやフードメニュー、ドリンクメニューなど1枚ずつでも問題ありません。
席
カウンター席、テーブル席、座敷など主要な場所をそれぞれ撮影します。それぞれ何席あるのかもメモできるとなおよいです。
メイン商品のアップと引き
メインの商品はアップと引き両方の構図で撮影します。たとえばとんかつ定食の場合は、とんかつのお皿をアップで撮影し、定食全体の写真も撮ります。
箸上げ
現地で食事をいただける場合は、箸上げ(箸を使って食べ物を持ちあげた状態)の写真を撮ると、読者の興味をそそります。ただ、利き手で箸上げして反対の手で撮影するのはやや難しいので、無理しなくて大丈夫です。
お店の人の笑顔
許可をいただける場合はお店の人の写真を撮ります。
お店のこだわりポイント
こだわりポイントはお店によって違います。たとえば、料理をつくる過程にこだわりがあるのなら、調理の様子を撮影します。
以上が基本的な撮影リストです。これらはよくあるパターンを網羅していますが、クライアントの意向やお店によってカスタマイズします。
取材後に必須写真の撮り忘れに気づくのは最悪の事態なので、リスト作成時に漏れのないよう注意しましょう。
質問はメモするものの臨機応変に
次にお店のオーナーへの質問をまとめます。一例を記載します。
- お店の特徴
- いつできたのか
- お店をはじめた経緯
- 大変な点
- オーナーにとってこのお店はどんな場所か
- お店を運営するうえで心がけていること
- 来た人にどんな風に過ごしてもらいたいか
- どんなお客さんが多いか
- 読者に伝えたいこと
私の経験上、お店取材で質問事項を事前に相手へ共有するケースはほぼありませんでした。
そのため、事前にお店のホームページやインタビュー記事を読み込むことをおすすめします。事前に情報を収集できた場合はチェックリストに書き込んでおき、追加の質問を考えます。
取材当日、どのように質問をするかは、そのときによって流れが大きく違います。
とあるお店では、挨拶した直後からオーナーさんがお店の成り立ちや想いを話してくれ、用意していた質問はほとんど使いませんでした。
一方で、先にひととおり撮影して、最後にチェックリストにそってインタビューをしたこともあります。
必ずしも用意した質問をなぞる必要はなく、そのときの状況によって臨機応変に対応する姿勢が大切だと思います。
現地でしか感じられないことをメモする
最後に、現地でしか収集できない情報をメモします。
まずオーナーさんの名前とメールアドレス。原稿のチェックや編集部から連絡をするときに使うので、事前情報がない場合は必ずヒアリングしましょう。
次に、現地でしか得られない情報です。
お店の雰囲気やスタッフの接客、お客さんの様子など、インターネットでは得られない現地の様子をメモするためです。
私は、お店の雰囲気を表すのに、内装の色合いや材質に注目します。木目調の壁やすだれがあるのなら「和テイストの落ち着いた店内」のように、雰囲気を表す言葉をイメージしやすくなるからです。
ご自身が感じた雰囲気を最適な言葉であらわせるよう、現地の様子にも着目してみてください。
チェックリストをつくれば取材の不安を軽減できる
はじめての取材は不安があり緊張もすると思います。ですが、チェックリストをつくってしっかり準備をすれば、こうした不安はやわらげることができます。
落ち着いて挑めるようになれば、取材はとても楽しい時間になるはず。それに取材相手にも喜んでもらえるので、やりがいも感じられると思います。
そういった経験をするために、ぜひ今回紹介したチェックリストをご活用ください。一通り大事なことは網羅していますが、クライアントの意向やメディアのルールを見てカスタマイズしていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
さいごに
Webライターラボは「AI時代でも長く生きつづけるライターになろう」をコンセプトにしたオンラインコミュニティです!
興味がある方は、運営者の中村の公式LINEをチェックしてみてください。
今回のコラムで紹介した「店舗取材のチェックリスト」を特典としてお渡ししています!
「店舗取材」と送っていただければ特典をお送りします!
筆者:ゆらり(@yurarigurashi)
編集:中村昌弘(@freelance_naka)