はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、
所属しているメンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは、運営統括の “大江かこ” さんの連載コラムです。
落胆することは誰にでもある
フリーランスを続けていると、継続案件の修正が多くなったり、案件が急に終了してしまったりと、落胆することもあります。
このようなときは「仕方ない、次は頑張ろう!」と気持ちを切り替えるだけでなく、自分なりに対策を考えて行動することが大切です。その結果、新たな発見や学びが得られることもあるからです。
今回は私が継続案件で経験した気の緩みや、フリーランス仲間から聞いた話を紹介します。仕事上での落胆は急にやってくるので、ぜひ今回のコラムを参考にしてみてください!
記事の修正が急増して落胆!気の緩みを放置しない
私は以前、2年以上執筆していた案件で、急に修正が増えたことがあります。今となっては「気が緩んでいたな」と思えますが、当時は「今まで修正が少なかったのになぜだろう?」と原因が分からず落胆していました。
修正されたのは、語尾や言い回しなど細かい部分ではありません。文章の位置が入れ替えられていたり、違う表現に書き換えられていたりしました。
このような場合、修正された箇所だけ眺めていても自分の中に落とし込めません。そのため、私は以下のような対策をしました。
・メディアに入稿された記事と自分が提出したドキュメントをdifff(デュフフ)※で比較する
・修正された箇所をチェックする
・メディアに入稿された記事を書き写す
※difff(デュフフ)とは、2つのテキストを比較し、異なる部分をハイライトで表示してくれるチェックツール
この順番の理由は、修正箇所を確認してから書き写すことで、全体の流れやディレクターの意図を汲み取りやすいと思ったからです。この後で手元にある納品前の記事を推敲し直し、修正してから提出しました。
すると次の記事ではほぼ修正がなく、対策して良かったと感じました。
このとき実感したのは「何か対策できることはないか?」「どうしたら修正が減るか?」を考えて実行することの大切さです。
「修正が増えたな。次回から気をつけよう」と思うだけでは、自分自身の成長はありません。
今の自分が思いつく限りの対策をすれば、何かしらの気づきがあるので、次に活かせます。
私も自分なりに対策したお陰で結果的に修正が減り、その後も継続依頼をもらえました。
今回のように、長期案件では気づかないうちに気の緩みが発生します。だからこそ落胆したまま放置するのではなく、冷静に対策することが大切です。
案件終了……。気持ちの急降下を次に活かす
次に、フリーランス仲間でライターのAさんから聞いたエピソードを紹介します。Aさんは同じ月に継続案件が2件終了し、落胆したことがあったそう。
どちらもSEO記事を毎月5記事以上納品していて、修正が少なく、記事の質を褒められていたクライアントです。
継続案件が2件終了したことで、Aさんの収入は半減。気持ちが落ち着かない日々を過ごしていたとき、勇気をだして、クライアントに案件終了の理由を聞くことにしたそうです。
メッセージを送ると、返信には以下のような事情が書かれていたとのこと。
・業界全体の傾向として、メディアの記事が読まれなくなっている
・そのためSNS運用や広告運用にシフトしている企業も多い
・だから弊社でもメディアの運用を一旦休止することを決めた
このメッセージを読んだAさんは、自分に落ち度がなかったことに安心しつつ、この分野ではライターの需要が減りそうだと感じました。
Aさんは今まで特定の狭い分野に絞って活動していたので、今継続している案件は同系統の記事ばかり。そのため「これからは範囲を広げて、営業していこう」と今後の方針が定まったと言います。
その後、今まで取り組んでいた分野と関連のあるジャンルの企業に営業をしたところ、新たな案件が決まったとのこと。
継続案件が急に終了したとき「何が理由だったのか?」をクライアントに聞くのは怖いです。でもAさんのように、勇気を出して聞いてみると、今後につながる情報や学びを得られることもあるでしょう。
Aさんの話から、落胆するだけで終わらせるのではなく、考えて行動することの大切さを改めて再認識しました。
落胆を学びに変えて成長しよう
会社員の頃よりも、フリーランスになってからの方が、喜びと落胆の振れ幅は大きくなりました。今回紹介した事例から分かるように、気の緩みや案件終了は突然やってきます。
私は記事を納品して「修正ありません! ばっちりです!」というコメントをもらって、有頂天になっていたら、次に納品した記事が修正だらけ……という経験もありました。
落胆したときは「今後に活かせる学びはないか」「対策できないか」を考えてみましょう。
その上で工夫した経験は、必ずフリーランスやライターとしての成長につながるはずです。
さいごに
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筆者:大江かこ(@kakoworks1)
編集:ゆらり(@yurarigurashi)