はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、所属しているメンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは、運営統括の “大江かこ” さんの連載コラムです。
化粧品カウンターの接客から学ぶ「お客様目線」の大切さ
フリーランスとして活動していると「既存顧客に提案しよう」という話をよく聞きます。とはいえ「何でもいいからまず提案!」と考えるのはNGです。
提案前に相手の情報が分からないと、お客様目線の提案はできません。顧客が何を求めているか分からないと、提案の方向性がズレる可能性が高いからです。
私がデパートの化粧品カウンターで接客を受けたとき「顧客の要望をじっくり聞く」大切さを改めて実感したので、今回紹介します。
私が月に1回ほど通っている化粧品カウンターでは、ベテランのスタッフであるAさんに担当してもらうときが多いです。
Aさんは私が購入した商品を覚えていて、新商品が発売されると「手持ちのアイテムと合わせてどう使えるか?」を提案してくれます。新商品だけを勧めるのではなく、すでに持っているアイテムと組み合わせて提案してくれる点に、好感が持てました。
さらにAさんは、顧客とのちょっとした雑談からも情報収集を欠かしません。顧客が興味を持っているメイクやスキンケアを把握して、次回の来店時までに調べてくれることもあります。
たとえば以前、私が「ベージュ系のメイクに憧れているけど、血色が悪く見えるから挑戦できない」とAさんに話したときがありました。
すると私が次に来店したとき、このような提案をしてくれたのです。
「この前、メイクアップアーティストのZさんのYouTubeで見たんですけど、大江さまが憧れているベージュ系のメイク、お手持ちのアイシャドウとチークでできるか考えてみました!」
ここまで考えてくれたのか!と嬉しくなりましたし、お客様目線の提案だなと感じました。
Aさんは初めて来店した顧客に対しては、じっくりヒアリングをしてから悩みに合う商品を紹介します。
一方、他店で化粧品を買ったときに接客してくれたスタッフは、会話の冒頭から5分以上、新商品の説明をしていました。顧客の要望を聞かずに自分がしたい提案だけするのは、お客様目線とは言えません。
接客する人が「顧客の要望をじっくり聞く」という姿勢を持っているかどうかで、受け手側の印象は変わります。これはクライアントワークでも同じだと思いました。
クライアントの発信から提案のヒントを見つけよう
化粧品カウンターでの提案と、クライアントワークにおける提案には「顧客の要望をじっくり聞く」という共通点があります。
私はAさんから接客を受けたとき、新規顧客と既存顧客で、以下のようにリサーチのやり方を変えていると感じました。
・新規の顧客:相手を広く浅く知るリサーチ
・既存の顧客:相手のニーズに特化した深いリサーチ
以前、私がInstagramの運用代行をやっていたとき、同じようなやり方をしていました。
最初のミーティングでは「どのようなアカウントにしたいか?」「アカウントのゴールは何か?」など、要望をじっくりヒアリングします。
要望を把握したら、クライアントが発信している全ての媒体をチェックしていました。
たとえば、以下のような媒体です。
・Instagramの別アカウント
・YouTube
・X
・ブログ
・音声配信
これらの媒体を深くリサーチすると、発信内容、言葉使い、文章の雰囲気、などが分ってきます。運用をスムーズに進められる上、クライアントが求める提案のヒントを見つけられるでしょう。
たとえば、クライアントの発信を見ていたら新しいブログ記事をアップしていることに気づきました。そのとき「Instagramでブログ記事を紹介する投稿を作りましょうか?」という提案をしたら、すごく喜ばれたことがあります。このような提案もできるため、相手を知ることは大事なのです。
提案の前に相手を知ることが大事
顧客の要望をじっくり聞いてから深くリサーチすると、提案の方向性が定まります。自分が提案したいもの=相手が求めているものとは限りません。
提案が思い浮かばない人は、クライアントの発信を遡ってチェックしたり、困りごとがないかミーティングで聞いたりしてみましょう。今請け負っている仕事に関係する悩みであれば、提案を考えやすいです。
相手を理解した上で、お客様目線の提案をしてみてくださいね!
さいごに
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筆者:大江かこ(@kakoworks1)
編集:中村昌弘(@freelance_naka)