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- 暗号資産やクリプト、メタバースなどWeb3系のライターは実際どうなの?
- Web3ジャンルのライターはどうやって仕事を獲得したらいい?
- トレンドに乗ったほうがいいの? リアルな感想を知りたい!
近年、暗号資産やメタバース、AIなど ”Web3” と呼ばれる最先端のテクノロジーが話題になっています。
日々オンラインで仕事をしていると「トレンドに乗ろう」という情報を目にすることも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Web3ライターとして活躍している ” ダンパー長野さん”(以下、ダンパーさん)に話を伺いました。
ダンパーさんは2021年からライターの活動を開始。2022年以降は暗号資産ジャンルに特化して、数々のSEO記事やインタビュー記事を手掛けられています。
Web3ジャンルのリアルな事情や、トレンドに乗るメリット、デメリットについてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
Web3ジャンルのリアル! 市況に大きく左右され受注数が不安定に……。
2021年にライターとして独立して、現在は暗号資産やブロックチェーンなどのWeb3ジャンルに特化しています。本日はよろしくお願いいたします。
ちょうど同じ時期に「ライターとしてジャンルに特化する重要性」を知ったので、Web3ジャンルのライターを名乗るようになりました。
たとえば、2021年は暗号資産の口座開設記事の需要がありました。しかし、アフィリエイトの制約条件が厳格化されたため、ライティング案件が大幅に減少しました。
どのメディアも海外取引所のアフィリエイト案件を取りやめたため、私もほとんどの執筆案件を失いました……。
たとえば、暗号資産は多くの国において「法律上の資産にできるか」が厳密に決まっていません。
私自身、ジェットコースターに乗っているような感覚で仕事をしています(苦笑)。
ひとつの理由は、Web3系のメディアはごく一部の人だけが読んでいて、収益化の方法が限られるからです。将来的にブロックチェーンなどの技術が浸透すれば、読者が増えてメディアの成約数も上がり、単価が上がるかもしれません。
大企業やスタートアップ企業など、法人のインタビューに挑戦!
というのも、暗号資産の市場は不安定ではあるものの、最先端のテクノロジーを事業に取り入れようとする動きは盛んだからです。
大企業が新たな取り組みとして、NFTやブロックチェーンのプロジェクトを始めるケースが増えています。同時に、そういった大企業に対して、ソリューションを提供するスタートアップ企業も増加中です。
そのような法人クライアントに、製品の特徴や事業戦略をお聞きして、インタビュー記事を作成しています。
私もそういったメディアからインタビュー案件を発注していただいています。
そのメディアでは、Web3のスタートアップ企業の創業者や、ブロックチェーンのプロジェクトを進める大企業の担当者など、さまざまな人の取材記事を掲載しています。
メディアの担当者の方が、業界内で著名な方にアポイントを取ってくださり、取材や記事の作成は私が行う……という流れです。
私自身、既に30社以上に取材をして、Web3のインタビュアーとして実績はついてきたと思います。
まだWeb3の市場はそこまで大きくないので、インタビューできる人もたくさんはいない状況です。
Web3業界で働いてよかったことはありますか?
今までの人生ではお会いできないような人もいて、いい刺激をもらえるのは面白いところですね。
長期的に成長する産業は、10年から20年スパンで取り組む気持ちが大事
以前盛り上がったSEO記事の大半は、個人のユーザーに向けて、暗号資産の口座開設を勧めるものでした。
いわゆる「先行投資」として作り上げるメディアが残っている状態です。
テクノロジーという広いくくりだと、AIやメタバースが話題になっていますよね。しかし、実はこれらも20年、30年前から研究されている分野です。
このように、盛り上がったり衰退したりしながら、10年、20年とかけて社会に浸透していくものだと思います。
今は政府がデジタルやWeb3分野に注力しているので、新たな成功事例が出てくれば、市場全体の追い風になるのではないかと思います。
Web3プロダクトを作る企業は増えているので、製品の紹介記事や、人物紹介インタビューも需要がありそうです。
その他に可能性として考えられるのは、行政や自治体の取り組みに関する記事執筆です。今は特定の地域でしか使えない「地域通貨」というものがあります。
たとえば、自治体と契約をして地域通貨の紹介記事を書いたり、自治体にアドバイスをするスタートアップ企業の下に入って業務委託を請け負ったり、といった仕事です。
まだ大きな市場ではありませんが、チャンスになる可能性はあると思います。
Web3一本に絞るのは難しい。安定した柱をつくって生き延びよう
ここ3か月ほど、ほぼすべての主要なメディアに営業をしましたが、市況が下火のため新規の案件獲得にはつながりませんでした。ですから、Web3に限らず他のジャンルに取り組むなど、多角化する必要性を感じています。
他のジャンルに挑戦しながら、Web3が大きな産業になるタイミングまで生き延びる……という心構えでいます。
Web3のような不確実性の高いジャンルに加えて、安定したジャンルがもうひとつあれば、仕事が一気になくなるリスクを低減できます。
私も、肩書きを見た方から「Web3に詳しいライターが見つからないので、ダンパーさんに執筆してほしい」と言っていただいた経験があります。
ただ、先ほど申し上げたように、Web3一本でライターの仕事を続けるのは難しいのが現状です。
ですので、Web3系ではない安定したジャンルで収入の柱をつくりつつ、市場が大きくなったときに飛び込めるような状態にするのがおすすめです。
Web3の業界はとても面白く、今後伸びる可能性を秘めています。ただ、市場が安定しない今の状態で、Web3一本でやっていくのは難しいとよくわかりました。
私もこれからは、安定的に仕事を受注できるスキルを養って、プラスアルファとしてWeb3ジャンルにも取り組む所存です。みなさんも一緒に頑張りましょう。
さいごに
ライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、今回お話を伺った ”ダンパー長野さん” をはじめ、たくさんのライターが集まる学びの場になっています。
興味がある方は、オーナー中村の無料メルマガをチェックしてみてください。