はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、所属しているメンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは、メンバーの ”ゆらり” さんの連載コラムです。
テキストコミュニケーションを上達させるポイント
Webライターにとって、知識や実績を積み重ねることは重要ですが、同じくらい大切なのがソフトスキル※です。
※ソフトスキル:コミュニケーション力や問題解決力、柔軟性、協調性など、仕事をするうえで土台となるスキル全般のこと
特に、得意なジャンルを持たないライターは武器をたくさん持っておいたほうがいいと思います。そのひとつがソフトスキルです。
そこで今回は「相手の手間を増やさないコミュニケーションのポイント」を6つまとめました。参考にしていただければ幸いです。
①要点を先に伝える
1つ目は要点を先に伝えることです。
「ご確認をお願いします」「進捗報告いたします」「相談があります」など、相手にしてほしいアクションや伝えたいことを最初に書くようにしましょう。
要点を先に伝えることで、相手は内容を把握しやすくなり、スムーズなコミュニケーションにつながります。
②見やすさを重視する
2つ目は見やすさを重視することです。
メッセージの見やすさは、コミュニケーションを円滑にするうえで非常に重要です。
一切改行がないメッセージは、相手の読む気をそいでしまいます。「相手への配慮ができない人」とみなされ、自分の印象が悪くなることも考えられます。
改行をするのは当たり前ですが、項目が多い場合は、番号をふる、太字や見出しの階層を活用するなど、追加の工夫もしましょう。
「お世話になっております。以下ご確認をお願いいたします。
1.SEO記事について
こちらの初稿は11日までに提出いたします。
2.インタビュー記事
A案かB案のどちらかでいこうと思いますがいかがでしょうか?
A案のテーマ:〇〇
B案のテーマ:✕✕
3.メルマガ運用代行
これからマニュアル作成をすすめて、20日までにお出しする予定です。
ご意見やリクエストがあればお知らせいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。」
このように見やすく整理されたメッセージなら理解がしやすく、コミュニケーションミスを防げるでしょう。
③質問する前に答えを探す
3つ目は質問する前に答えを探すことです。
わからないことがあったら、すぐに質問するのではなく答えを見つける努力をしましょう。
たとえば、レギュレーションを見直したり、ネット検索したりすれば、知りたかった情報が出てくるかもしれません。
どうしてもわからないときは、相手に質問を丸投げするのではなく、自分の意見を書いて確認を促すのがいいでしょう。
このように、自分でできることやベストな対応を考えて、質問とあわせて伝えることをおすすめします。
④相手のタイプを知る
クライアントによって、優先順位や好むコミュニケーションスタイルは異なります。早い段階で相手のタイプを把握し、適切なコミュニケーションを心がけましょう。
わたしの経験から、いくつかのタイプを紹介します。
親睦重視タイプ
メッセージの冒頭に相手の名前を書く人や、各項目を丁寧に書く人に多い。事務的なやり取りだけでなく、感謝を伝えたり、プライベートの話をしたりすると喜んでくれる
効率化重視タイプ
チャットツールのやり取りを好む人が多く、メッセージは要件だけ書くことが多い。時間を効率的に使いたい人なので、「ありがとうございます」「承知しました」など一言のメッセージなら、スタンプを押すだけで十分
スピード重視タイプ
メールやチャットツールにかかわらず、基本的に返信スピードが速い。スタンプでもメッセージでもいいので、なるはやで反応するよう心がけるとよい
ビジネス文書重視タイプ
メールを使う人に多い。「平素よりお世話になっております。」のような、ビジネス文書のやり取りを好む。士業の人や金融業界の人に多い印象。絵文字やビックリマークは使わないほうが無難
このように、重視することは人によって違うので、やり取りをするなかで相手の好みを見極めましょう。
⑤質問ではなく確認をする
5つ目は、質問ではなく確認をすることです。
「どうすればいいですか?」や「〇〇がわかりません」といった抽象的な質問に回答するのは、意外と手間がかかるものです。
具体例を見てみましょう。
後者のように聞けば、クライアントはYesかNoの二択で回答しやすくなります。
こうした細かなテクニックをまじえると相手の負担が減るので、気を付けてみてください。
⑥先回りした動きをする
6つ目は、先回りした動きをすることです。クライアントが求めていることを推測して、先回りした行動を取ることも大切です。
いまいちな例の場合は、Googleドキュメントのリンクを探す→ファイルを開く→バナーを見る……と3つの動きをしなくてはいけません。
いい例なら、メッセージを開いて添付された画像を見るだけで済みます。このように、メッセージひとつであっても、なるべく工数を減らすことが大事です。
ただし、確認してもらう箇所が多い場合は、リンクを送るほうが適している場合もあるので、状況に応じて判断しましょう。
いい例では、全体のイメージ画像をつけていることもポイントです。クライアントはバナーのデザインだけではなく、実際のページにはめ込んだときの印象や、全体のバランスも見たいはず。
このように、クライアントの行動や意向を先読みする意識を持つと、相手目線のコミュニケーションを取れるようになります。
テキストコミュニケーションは継続依頼の鍵
テキストコミュニケーションはすべての案件に共通するので、Webライターとして基本を押さえておくことは非常に重要です。
今回紹介したポイントを意識すると、「このライターはスムーズにやり取りができて心地いいな」と思ってもらいやすくなります。
専門性のないWebライターの生き残り戦略として、ぜひ試してみてください!
さいごに
Webライターラボは「稼ぎ続けるWebライターになろう」をコンセプトにしたオンラインコミュニティです!
興味がある方は、オーナー中村の無料メルマガをチェックしてみてください。
Webライターの仕事に欠かせない「文章力」を上げるコツを配信しています◎
筆者:ゆらり(@yurarigurashi)
監修:中村昌弘(@freelance_naka)