はじめに
Webライター向けオンラインコミュニティ「Webライターラボ」では、所属しているメンバーがコラムを書く企画があります。
今回紹介するのは、コミュニティマネージャーの ”大江かこ” さんの連載コラムです。
ラーメン店から学んだ細部へのこだわり
同じ仕事を継続していると、経験が貯まって「重要な部分」と「効率化できる部分」が見えてきます。
このようなときに大事なのは、効率化を考えすぎないこと。やりすぎると「重要な部分」と「効率化できる部分」の境界線が曖昧になり、妥協することが増えるからです。
大切なのは、慣れている仕事であっても「重要な部分」では手を抜かず、細部へのこだわりを持つこと。その大切さを実感した出来事があったので今回のコラムでご紹介します。
先日、福岡のラーメン店「一双(いっそう)」がテレビで取り上げられていました。一双は2012年に開店して以来、毎日行列の絶えない人気店です。
もちろん、ラーメンの基本であるスープと麺にも妥協がありません。
国産子豚の骨だけを使用したスープは、3つの寸胴鍋を使って薄茶になるまで長時間炊き上げています。丼にスープを入れるときに空気を含ませるため、ラーメンの表面に泡が浮いているのが特徴。この様子から「豚骨カプチーノ」とも呼ばれています。
さらにスープに絡みやすい平打ち麺は、製麺屋と一緒に試行錯誤した特注品です。
参考:博多 一双(いっそう)
テレビ番組の内容は、ポーランドでラーメン店を営む店主が、数日間一双で修行するというもの。ラーメン店での修行と聞くと、私は「俺の背中を見て学べ」という曖昧な教えをイメージしていました。
でも一双では、それぞれの作業に明確な理由があり「なぜその作業をやるのか?」を丁寧に説明していたのです。
たとえば以下のようなこと。
・チャーシューは同じ向きで置く
(脂身同士が重なると見栄えが悪いため)
・麺を入れるときの角度は一定にする
(スープが丼の縁に飛び散らないようにするため)
・タレをすくうときは、水中でお玉を止めてゆっくり引き上げる
(規定の量を守り、スープの濃さを一定にするため)
これらの細かい作業ひとつひとつから、「美味しいラーメンをお客様に提供したい」という一双のこだわりを強く感じました。
まさに私が大事にしたいと思う、慣れている仕事であっても「重要な部分」では手を抜かず、細部へのこだわりを持つことを体現していたのです。
このようなこだわりがお客様に伝わっているからこそ、一双は10年以上も人気店であり続けています。一双の姿勢は、フリーランスとしても見習う部分が多いと感じました。
記事を書いたライターのこだわりはクライアントにも伝わる
一双の話をライターに置き換えると、ラーメンづくりも記事制作も本質は同じだと分かります。ライターがこだわりを持って丁寧に書いた記事かどうかは、クライアントに伝わるからです。
ライターの仕事であれば「重要な部分」とされるのは、基本である構成や文章の分かりやすさ。「丁寧に推敲する」「フィードバックを何度も見返す」などの作業は、細かいこだわりに入るでしょう。
私自身がこだわっているのは、文章の見直しを丁寧にやること。
たとえば、
・長い文章は文字数カウントで文字数をチェックする
・60文字以上であれば「伝わりにくい文章になっていないか?」「60文字以下にできないか?」を再考する
など。
特に音声を記事化する仕事の場合、音声が脳内に残ってしまうので、不自然な言い回しや冗長表現に気がつかないこともあります。
そのような自分の特性を考慮した上で、丁寧に文章を見直すことにこだわっているのです。
自分なりのこだわりを持って取り組むと、クライアントから「丁寧な記事をありがとうございます」と感謝されることもあります。
このような反応をもらったとき「細部へのこだわりは伝わっている」と実感するのです。
クライアントとの信頼関係を深めて、フリーランスとして長く活動するためにも、細かいこだわりを持つことが大切だと思っています。
指名されるフリーランスになろう
フリーランスとして仕事をする上で、ときには大胆に効率化を考えることも必要です。でも効率化を考えるあまり、細かいこだわりまで捨ててしまうのは危険。
慣れてきたときこそ大事にして欲しいのが「重要な部分」では手を抜かず、細部へのこだわりを持つことです。
行列のできるラーメン店「一双」のように、長く指名されるフリーランスになるためにも、自分なりのこだわりを持って仕事に取り組みましょう!
さいごに
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筆者:大江かこ(@kakoworks1)
編集:ゆらり(@yurarigurashi)