フリーランスや副業ワーカーなら、誰しもが高単価な案件を受注したいはず。
僕がライターを始めたばかりの頃は、低単価な案件しか受注できませんでした。時給に換算すると恐らく300円くらい。当然、ライター業だけで生活できるレベルではありません。
しかし、そこから徐々に高単価の案件を受注できるようになり、ありがたいことに今ではライター業だけで生活できています。
その理由は、専門性(僕の場合は不動産)に特化したり、ライティングスキルを磨いたりしたから、という点が挙げられます。
しかし、実はそれ以外に「質の高い資料を作る能力」が上がったことも理由の一つです。
というのも、クライアントから高単価な案件を受注するためには、自分がクライアントに対してどう貢献できるかをプレゼンする必要があります。
そこで役立つのが、あなたの強みを伝える「プレゼン資料」の作成です。
では、どうすれば、強みが伝わる資料を作れるのか?
その答えは「セールスライティング」を学ぶことです。
えっ? それって、いわゆるLP※などで使う文章術のことでしょ? と思われた方……実は資料作成にも活かせるのです。
※LP:検索結果やWeb広告を経由してユーザーが最初にアクセスする、商品やサービスの紹介サイト
なぜならセールスライティングとは、商品の強みを訴求する文章術のことだから。
クライアントへの提案資料とは、まさにあなたのライターとしての強みを訴求する資料。だから、セールスライティングが活きるのです。
そこで今回は、プレゼン資料の作成にも使えるセールスライティングのノウハウをご紹介します。
そのうえで、ライティングの質を劇的に高めるための「LP分析」というトレーニング法をご紹介します!
※この記事は、アドビさんのPR企画「みんなの資料作成」の参加記事です
いい資料を作れば単価は上がる
まずは「いい資料を作ればライティング案件の単価が上がるって……本当なの?」という疑問にお答えします。
なお、ここでいう「いい資料」とは、「クライアントの心に響く資料」のことを指します。
そもそも皆さんは、ライティング案件をどのように受注しているでしょうか? クラウドソーシング? メディアへの直営業? あるいは友人からの紹介?
いずれの場合でも、受注単価を上げるには、クライアントの心に響く提案をする必要があります。
たとえば、僕は以下の案件を受注したことがあります。
- 文字単価16円のKindle本編集
- 総額200万円を超えるメルマガの全体設計(企画~入稿まで全て)
これらの案件を受注できた理由は、クライアントのニーズに沿った資料をしっかりと作り込み、提案したからです。それくらい「いい提案」と「いい資料」はセットということ。
まずはこれを頭に入れておいていただけると幸いです!
ちなみに、実際に僕がクライアントへ送付した提案は以下の通りです。
このメッセージを送った後に、ミーティングでプレゼンをしてKindle本編集を受注しました。
「いい資料」にセールスライティングが必要な理由
次に、そもそもセールスライティングって何? という点を解説します。
いろいろ定義はあると思うのですが、冒頭で言ったように、セールスライティングとは「商品の強みを訴求する文章術」と僕は定義しています。具体的には以下3つの能力を身につけることです。
- ペルソナ設定力
- 構成作成力
- 目を惹く文章力
本章ではこの能力について詳しく解説します。
1.ペルソナ設定力
ペルソナとは「たった一人の読者」のこと。要するに「その記事(資料)はどんな人に読んでもらいたいの?」という質問への答えがペルソナです。
たとえば、不動産会社の代表にKindle本(Kindle用の電子書籍)の出版を提案するとします。そのときのペルソナは、もちろんその不動産会社の代表。仮に、以下のように設定したとしましょう。
- 名前:小柴徹(仮名)
- 年齢:55歳
- 職業:不動産会社を経営(従業員7名)
- 特徴:細かい作業が苦手で面倒くさがり。せっかちな性格
- 悩み:社員に自社のことをもっと知って欲しい。愛社精神を持って欲しい
(ちなみに上記はかなり簡易的に記載しています。本来はもう少し細かく言語化します)
このようにペルソナを設定できれば、以下のように資料作成の方向性が決まります。
■せっかちな性格なので……
- 結論からズバッと書いた方がいい
- 資料の枚数は少なめがいい
- 資料に要点のみ記載してゴチャゴチャ書かない方がいい
■面倒くさがりなので……
- Kindle本の執筆や入稿などは全てこちらでやると提案した方がいい
- イメージしやすいように構成を作成して提案した方がいい
■社員に自社のことをもっと知って欲しいと思っているので……
- 「会社を立ち上げた想いなどを言語化すれば社員に伝わる」と具体的に提案した方がいい
- 同じ目的で出版されているKindle本を紹介して、完成品をイメージしてもらった方がいい
このように、ペルソナ次第で資料の作り方や内容は変わってきます。だからペルソナ設定力を磨く必要があるのです。
2.構成作成力
構成作成力とは、「どの順番で伝えれば相手は理解しやすいか?」を考える力のこと。
先ほどと同じく、クライアントへ「Kindle本を出版しませんか?」と提案するときを例に挙げて解説します。
前項「①ペルソナ設定力」で例に挙げたペルソナに向けて提案するなら、以下のような順番(構成)で資料を作るといいでしょう。
- 結論(Kindle本を出版するベネフィット)
- 結論の補足(ベネフィットをもう少し詳しく)
- 具体的な構成案の提示
- 同じようにKindle本を出版された事例をピックアップ
- 実際に何をやるか?(全てこちらで行うことを強調)
- 制作費の提示
ペルソナに響く流れを作る
上述した通り、ペルソナはせっかちな方なので、冒頭には「1.結論(Kindle本を出版するベネフィット)」を持ってきて、相手の心をつかみます。
次に「2.結論の補足(ベネフィットをもう少し詳しく)」、その後に「3.具体的な構成案の提示」をすることで成果物をイメージしてもらいます。
その後は、他社のKindle本を見て更にイメージを膨らませてもらい、出版には手間がかからないことをアピール。最後に制作費を提示してクロージング……という流れです。
とにかく、ペルソナをイメージして、どんな情報をどの順番で伝えるべきかを考えることが重要。そうすればクライアントの心に響きやすい資料を作れるため、受注できる確率も上がるでしょう。
提案資料とLPの構成はほぼ同じ
この構成は、まさに一般的なLPと同じです。
LPも、まずは目を惹くキャッチコピーを書いて、相手の心を惹きつけますよね。上記の「1.結論(Kindle本を出版するベネフィット)」と一緒です。
その後に、キャッチコピーを補足する言葉を添えて、商品を具体的に紹介していく流れです。これは上記の2、3と同じです。
もちろんLPによって構成は異なりますが、「どんな流れにすれば読者に伝わるかな?(LP制作)」と「どんな流れにすればクライアントに響くかな?(資料作成)」の本質は同じ。
だから、あとで紹介しますが、提案資料作成スキルを高めるには「LP」を分析することも重要なのです。
3.目を惹く文章力
目を惹く文章力とは、それを読んだ相手に「おっ、なんかいいじゃん! ビビッときた」と思ってもらう文章を書く力です。
たとえば、クライアントへ「Kindle本を出版しましょう」と提案するときは、次に挙げる2つの文章なら、どちらが響くと思いますか?
- Kindle本を出版すれば、社員の方にあなたの会社のことを深く分かってもらえます
- Kindle本を出版すれば、社員の方はあなたの会社のことをより好きになってくれます
簡単に言うと、「深く分かってもらえる」と「より好きになってくれる」のどちらが響くか? ということです。
これは恐らく……「2(より好きになってくれる)」ですよね。なぜなら、1よりも2の方が、Kindleを出版した後の「社員のポジティブな変化」をイメージしやすいから。
要するに、Kindle本を出版したあとの「ハッピーな未来」を、より具体的に語っているのが2。だから響くのです。
これこそ、まさにセールスライティングのテクニックです。
LPを分析してセールスライティング力を上げよう
先ほどチラっとお話ししましたが、セールスライティング力を高めるためには「LP分析」がオススメです。よって、ここではLPを分析する方法について解説していきます。
大きなステップとしては以下の4つです。
ステップ① 分析するLPを探してAdobe Acrobatに取り込む
ステップ② ペルソナを考えて言語化する
ステップ③ 構成を言語化する
ステップ④ 目を惹く文章を深掘りしてみる
各ステップについて解説していきます。
ステップ① 分析するLPを探してAdobe Acrobatに取り込む
まずは以下の順番で下準備をしましょう。
- LPを探す
- Adobe Acrobatに取り込む
1.LPを探す
LP探しにおすすめのサイトは「ランディングページ集めました。」です。このサイトで色々なLPを見て「なんか惹かれる!」と思ったら、ピックアップしておきましょう。
LPがたくさんあって迷うと思うので、以下の2軸で絞り込んでみてください。
- 自分が知っている業界を見る
- 最近作成されたものを見る
たとえば、不動産業界に詳しいなら不動産系、美容好きなら美容系を見るといいです。理由は、その分野に少しでも知見があれば、質の高いLPを見極めやすいから。
また、デザインやコピーにもトレンドがあるため、より新しいLPをピックアップした方がいいでしょう。
分析するLPを決めたらPDF化します。やり方は何でもいいのですが、GoFullPageというGooglechromeの拡張機能がおすすめ。これを利用すれば簡単にPDF化できます。
2.Adobe Acrobatに取り込む
次に、Adobe AcrobatにPDFを取り込みましょう。ちなみに、Adobe AcrobatとはPDFを編集・加工できるツールです。
Acrobatはアプリ版が有名ですが、実は「Adobe Acrobat オンラインツール」というオンライン版があります。今回はそちらをベースに解説します。
具体的には「PDFを編集」機能を使ってみましょう。
ちなみに……一応言っておくと、今回はアドビさんのPR企画「みんなの資料作成」に参加している記事ではありますが、僕はこの企画に参加する前からAdobe Acrobat オンラインツールを利用してLP分析をしていました。
ステップ② ペルソナの悩みを考えて言語化する
LPをPDFに取り込んだら、分析を始めます。分析においては、徹底した言語化が大切です。
まずはLPの対象者であるペルソナを考えてみましょう。ペルソナを考える際は、このLPはどんな人のどんな悩みを対象としているのかを言語化します。
言語化するコツは、キャッチコピーや各見出し、箇条書きや画像などを見て、
- なぜそのコピーにしたのか?
- なぜその文章にしたのか?
- なぜその画像にしたのか?
を考えてPDF上にメモしまくることです。
Adobe Acrobatを使えばPDFにメモを書き込めるので、ガンガン書き込みましょう。そのメモを保存しておけば、あなた専用のノウハウ資産になります。
では、ここからは見本としてライザップさんのLPを分析してみます。
1.冒頭のキャッチコピー
まずは、ファーストビューのキャッチコピーを見ていきましょう。
僕なりに気になった言葉は以下の通り。
- 専任=「あなただけを見てますよ」とアピールしている
- チーム=様々なプロがいることをアピールしている
- バックアップ=手厚いフォローがあることをアピールしている
また、画像も「トレーナー」「医者」「スーツ姿の人」など、様々なプロがいることをアピールしています。
このように、コピーや画像などを見て思ったことをひたすらPDFに書きましょう。上記のオレンジ色の文字とマーカーは、僕が実際に書き込んだものです。
この分析を経て思ったのは、ライザップさんのペルソナは「伴走してほしい人」「手厚いフォローをしてほしい人」かなということ。
2.箇条書きと画像をチェック
次に、箇条書きエリアを見ていきます。
ここでも「あなた専用」「習慣化」「徹底サポート」「フォロー体制」といった言葉が登場します。徹底的にフォローすることを強調していますね。また、画像もそれを連想させます。
さらに、
- 短期間=早く結果を出したい
- キープを目指す=自走できる仕組み
- 継続できる=続けられる
といった言葉も目に留まりました。
先ほどのキャッチコピーを見て言語化した「伴奏してほしい人」「手厚いフォローをしてほしい人」というペルソナも加味すると、ライザップさんは対象者を以下のように設定しているのでしょう。
- 徹底的にサポートされたい人
- 短期間で結果を出したい人
- ダイエットをムリなく継続したい人
今回は、ファーストビューの「キャッチコピー」と「箇条書きエリア」だけでペルソナを言語化してみましたが、本来はLP全体を分析します。
このような分析を繰り返せば、上述した「①ペルソナ設定力」は鍛えられます。
このペルソナ設定力があれば、クライアントのニーズや特徴をつかめるようになり、質の高い資料作成にもつながるでしょう。
ステップ③ 構成を言語化する
次に「構成」を言語化していきます。
ライザップさんのLPに続き、今回は、僕が運営しているオンラインサロンのLPの構成を言語化してみましょう
構成を言語化するポイントは、各見出しのブロックにて「なぜこの見出しにしたのか?」を考えること。具体的に見ていきましょう。
1.キャッチコピーに注目
まずファーストビューのキャッチコピーに注目します。
「『稼ぎ続けるWebライター』になろう」がキャッチコピー。オンラインサロンに入った後のベネフィット、すなわち未来の恩恵を端的に示しています。
続いて、キャッチコピーの下部も見ていきます。
この下部のエリアでは、キャッチコピーで伝えたい内容を補足しています。
「稼ぎ続けるWebライターになるためにはどうすればいいか?」という疑問に対して、
- ライティングを幅広く学べる
- ライター仲間と出会える
という2つのメリットを提示しています。
また、画像は男女のイラストを使用し、様々な人が在籍していることを示しています。
2.1つ目の見出しは「問題提起」と「共感」
続いて、見出しを見ていきます。
このエリアは、いわゆる「問題提起」「共感」を狙っています。
ペルソナに向けて、
- あなたは今これで悩んでいますよね?
- その気持ち分かりますよ
と、投げかけているのです。
さらにその下部には以下のように悩みが列挙されています。
この「SEOライティングが分からない」と「案件を獲得できない」という2つの悩みは、ペルソナが抱えている特に大きな悩み。
この大きな悩みに寄り添うことで、「そうそう! まさにこれに悩んでいるんだよ」と読者からの共感をさらに高めようとしています。
3.構成の整理
ご紹介しているLPは、上記以降も見出しが続きますが、長くなるので一旦この辺にしておきます。
とにかく、見出しを見たら「なぜこの見出しにしたのか?」を考えて言語化しましょう。
見出しというのは大きなパワーをもっているため、それを分析するだけでもLPの構成は分かってくるからです。
今回ご紹介したLPの構成をざっくり書くと以下のようになります。
- 商品コンセプトの明示
- 問題提起および共感
- 解決方法を提示しつつ商品の魅力を訴求
- 具体的なコンテンツの紹介
- 購入者の絞り込み(おすすめしない人を明確にする)
- 口コミの提示
- 運営者の紹介
- よくある質問
- 最後の一言(追伸)
ちなみに、「これはあなた自身が作ったLPだから “狙い” が分かるのであって、他の人が作ったのであれば分からないのでは?」と思った人もいるでしょう。
確かに、自分で作ったLPなので簡単に分析できるのは事実です。しかし、狙いがよく分からなくても大丈夫。まずは感じたことをどんどん書き込みましょう。
大事なのは「思考して言語化すること」です。その積み重ねが構成力を鍛えます。
4.「構成の言語化」を資料作成に落とし込む
この構成は、そのままクライアントへ提示する資料にも使えます。
たとえば、クライアントへ「Kindle本を出版しましょう」という趣旨の提案資料を作るとします。先ほどのLPの構成を使うと、資料の構成は以下のようになります。
1.商品コンセプトの明示
⇨Kindle本を出版するベネフィットの提示
(Kindle本を出版すれば社員の愛社精神を高められる)
2.問題提起および共感
⇨あなたのこんな問題を解決します
(「社員にもっと愛社精神を持って欲しい」という悩みを解決できます)
⇨その問題は他社も抱えています
(他社も抱えていると提示することで共感を狙う)
3.解決方法を提示しつつ商品の魅力を訴求
⇨Kindle本の出版ならその問題が解決します、とアピール
(創業のいきさつや想いなどを言語化して社員に伝える)
4.具体的なコンテンツの紹介
⇨具体的に私はこれができます、とアピール
(構成、執筆、出版など全てやる)
5.購入者の絞り込み(おすすめしない人を明確にする)
⇨クライアントへ直接提案するのでここは不要
6.口コミの提示
⇨過去に同じ案件を受注したことがあるなら実績を提示
7.運営者の紹介
⇨付き合いのあるクライアントへの提案ならここは不要
8.よくある質問
⇨Kindle本の出版についてよくある質問を解説
9.最後の一言(追伸)
⇨意気込みを書いて締める
LPを分析することで色々な構成が頭に入ります。そうすると「このクライアント向けの資料にはこの構成を使おう」と引き出しが増えるのです。
ステップ④ 目を惹く文章を深掘りしてみる
最後に、LPの中から目を惹く文章を深掘りしてみましょう。
LPを見ていて「この文章いいな!」と思ったら、「なぜいいと思ったのか?」の理由を探り言語化します。その言語化の繰り返しが、目を惹く文章力(≒セールスライティング力)を養うのです。
実例をもとに解説していきます。
1.目を惹く単語をストックする
やはり、ファーストビューのキャッチコピーは重要。たとえば、先ほど紹介したライザップさんのコピーは目に留まりますよね。
なぜ目に留まるのか? を僕なりに分析すると、「お客様専任」という単語が秀逸だからだと思います。
「お客様のために」や「あなた専用」という単語はよくありますが、「お客様専任」という単語はなかなか目にしません。
「専任」と言われると、自分だけのために何かをしてくれると連想します。だから目を惹いたのでしょう。
これを資料作成に落とし込むと、「○○様専任のKindle本編集者として尽力します」など。この単語を使えば、クライアントの心に響く可能性は上がると思います。
このように、目に留まったキャッチコピーはメモしておきましょう。そうすれば「クライアントへ響く言葉」のストックが、あなたの中に増えていきます。
2.数字を提示する
続いて、SEOツールを提供しているミエルカさんのLPのキャッチコピーを見てみましょう。
ここで目を惹くのは「1,700社が導入」という具体的な数字。多くの企業が導入している安心感と、自社も乗り遅れてはいけないという焦りを生み出します。
あとは、「競合分析・カスタマーサクセス・学習コンテンツがひとつに。」というサブコピーもビビッときました。
このツールは全てを網羅しているので「他のツールは不要なんだ。いろいろなツールを使うのは面倒だけど、これひとつだけで良いなら楽そう」と思いますよね。
では、このLP分析で得たノウハウを資料作成に落とし込んでみます。
前項と同じく、クライアントへ「Kindle本を出版しましょう」という趣旨の提案資料を作るとしましょう。その場合、以下のようなアピールができます。
- 過去17冊のKindle本を編集した実績があります(具体的な数字)
- 構成、執筆、表紙デザイン、入稿まで全てやります(全てこちらで作業する)
キャッチコピーはLP制作者が最も力を入れて考える部分なので、参考になるフレーズの宝庫です。なので、LP分析を始めるなら、まずはキャッチコピーから分析してみましょう。
3.第三者からの評価を提示する
続いて、キャッチコピー以外の箇所に注目してみましょう。
次に取り上げるLPは、コンテンツマーケティングを得意とするウェブライダーさんが運営している文章校正ツール「文賢」です。
見出しをザーッと見ていたら、以下が目に留まりました。
引用元:https://rider-store.jp/bun-ken/
上記のように「文賢ユーザーさまの声」を掲載することで、第三者の評価を提示しています。
サービス提供側が「いい商品ですよ!」と言いすぎると押しつけがましくなりますが、口コミなら自然と自社商品の良さを伝えられますよね。
これも資料作成にそのまま使えます。実際、僕がKindle本の出版をクライアントへ提案したときは、別のクライアントの口コミ(ツイートやチャット)を資料に貼って提案しました。
第三者の評価があれば、それを提示することでクライアントからの信用度が上がりやすくなります。
4.専門性(強み)を活かす
最後に紹介するのは、注文住宅を提供している林間商事さんのLPです。
引用元:https://www.smile-rsc.com/lp-const/
このLPを見て、僕は「リフォーム会社がつくる注文住宅」というコピーにビビッときました。その理由を考えてみたところ、以下が思い浮かびました。
- リフォーム会社は内装の事を熟知している
- だから「中身をある程度自由に設計できる注文住宅」と相性がいい
要するに、自社の専門性を上手くアピールしているということ。この視点も資料作成時に使えます。
たとえば、不動産メディアに対して「新規記事を書かせてほしい」旨を提案するときに、
- 肩書きを「不動産専門ライター」にする
- 「不動産会社に勤務経験あり」を押し出す
というアプローチにするなど。つまり専門性をアピールするのです。
5.セールスライティングを染み込ませよう
今回取り上げたLP分析では、以下の4つのアクションを言語化できました。
- 目を惹く単語をストックする
- 数字を提示できるようにする
- 第三者からの評価を提示できるようにする
- 専門性(強み)を活かす
こういったアクションを言語化するためにも、さまざまなLPの分析にチャレンジしてみてください。
そうすればセールスライティングのスキルが身体に染み込み、クライアントの心に響く資料を作れるようになります。
LPを分析して質の高い資料を作ろう(まとめ)
このように、LPを分析することであなたのセールスライティング力は飛躍的に向上します。座学も大事なのですが、実践から学ぶことも重要です。
もちろん高単価な案件を受注するためには、ライティングスキルやコミュニケーションスキルは必要。それは間違いありません。
しかし、スキルがありながらも、低単価で疲弊している人が多いのも事実です。僕は1400名を超えるWebライターが集まるサロンを運営しているので、この状況は身に染みて分かります。
それを打破する方法は、再三言っている通り、質の高い資料を作り、クライアントの心に響く提案をすること。
ぜひ今回紹介したLP分析を行い、セールスライティング力を鍛え、質の高い資料を作って提案してみてください。
単価が倍以上になる……なんてことは、割と普通にあります。あなたがこの記事の内容を実行し、クライアントが満足する提案をして、単価がグッと上がることを祈っています。
その際は、ぜひツイートなどで教えてください!
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。